イカ釣りは美味しくて初心者からベテランまで人気の釣りです。しかし同じ釣行回数でも、場所選びで釣果は大きく変わります。イカは季節や潮の影響を受けやすい魚ですから、水温の変化に応じた適切なエリアを狙うことも重要です。
例えば北海道の小樽・石狩・函館周辺では冬から春にヤリイカ、夏にはスルメイカが狙えますし、沖縄周辺では冬季にヤリイカやスミイカがよく釣れます。記事では全国のおすすめイカ釣りスポットを紹介し、釣果アップのコツを解説します。
イカ釣りにおすすめの場所
漁港や防波堤などの港湾エリアは釣り易く、イカ釣りに適した場所として広く知られています。これらの場所は足場が整っており、夜間には常夜灯の明かりで小魚(ベイト)が集まり、イカも寄りやすい環境です。
初心者にも扱いやすい場所ですが、人気スポットなので混雑しやすい点に注意しましょう。釣果が安定している漁港では複数の釣り人で賑わうため、周囲の釣り人とスペースを取り合うこともあります。
磯場や岩礁といった自然環境は潮通しが良く、大型のイカを狙いやすいポイントです。人が少ない穴場も多いですが、急な波や滑りやすい足元には十分注意しましょう。釣り船を利用すれば広い沖合を探ることができ、ヤリイカなどの大群に当たれば数釣りが期待できます。
港・防波堤から狙う
港や堤防はイカ釣りの定番スポットです。足場が安定し、夜間には街灯や常夜灯で海中が明るくなるため、小魚(ベイト)を追うイカが集まりやすくなります。
初心者にも扱いやすい場所ですが、人気の高い釣り場なので混雑時は釣り座争いに注意が必要です。北海道の小樽港や東北地方の漁港などは、エギングでヤリイカやスルメイカが狙える実績の高いポイントです。夜釣りでは、常夜灯の光が届く範囲と暗い範囲の境目(明暗の境)にエギを投げ入れると効果的です。
船釣り(沖釣り)スポット
釣り船を利用した沖釣りでは、岸からでは届かない深場や沖合のポイントを攻めることができます。船釣りでは大型のヤリイカやスルメイカを狙うことができ、数釣りも期待できます。
初心者の場合は乗合船を利用すると釣り具をレンタルできたり、船長から釣り方を教えてもらえたりするので安心です。釣り船に乗る際はライフジャケット着用など安全面もしっかり対策しましょう。
磯・岩場で狙う
岩場や磯場は餌が豊富なため、大物イカを狙いやすいポイントです。磯では潮通しが特に良い場所を探して、岩陰や海藻帯に潜むアオリイカを誘います。
夜間のエギングでは、岩の境目や海藻帯ギリギリにエギを通すとヒットしやすいでしょう。足元が滑りやすいので、ライフジャケットと滑りにくい靴は必ず着用してください。
釣り堀・釣り体験施設
初心者や家族連れには、活イカ釣り堀などの釣り体験施設もおすすめです。これらの施設では釣ったイカをその場で刺身にしてもらえるサービスがあることが多く、満足度が高いです。たとえば北海道・函館市の「元祖活イカ釣り堀」ではヤリイカやスルメイカを釣ることができます。
釣り堀では仕掛けがセットされているため、仕掛けを自分で作れなくても棚(タナ)や投げ方を覚えるだけですぐに楽しめます。
初心者でも安心!イカ釣りスポット
初心者がイカ釣りを始める際は、まず安全な釣り場を選ぶことが大切です。広い堤防や釣り公園など、足場が整っていて転落リスクの少ない場所を選びましょう。駐車場が近くにある釣り場は荷物の出し入れが簡単で、万一の場合も車にすぐ戻れるので安心です。
また、釣具店やレンタルサービスがある釣り船を利用すれば、タックルを持っていなくても手ぶらで楽しめます。
【初心者向けアドバイス】イカ釣りでは滑りにくい靴とライフジャケットがあると安心です。特に夜釣りではヘッドライトもあると便利です。
足場が良く安心な堤防・港
初心者には横幅が広く足元の安定した堤防や港が向いています。具体的には護岸ブロックが整然と並ぶ釣り公園や岸壁のような安全な釣り場がおすすめです。水深が浅めの釣り公園では小型のイカも多く、引きの強さに慣れる練習にもなります。釣具店やエサ屋が近くにあれば、仕掛けを忘れてもすぐに補充できて便利です。
常夜灯周辺で狙う
街灯や常夜灯のあるポイントは、小魚が集まりやすくイカも寄りやすいため狙い目です。港内の桟橋や防波堤、釣り公園の灯下など、明かりがある範囲と暗い範囲の境目を意識してエギを投げるとヒットしやすいです。
初心者は明暗の境目より手前の明るい側から探ると、イカも近くでヒットしやすく安心です。ただし常夜灯周辺は他の釣り人も集まりやすいので、感覚を空けて釣り座を確保しましょう。
釣り船やレンタル釣具を活用
釣り船や釣り堀のレンタル釣具も積極的に利用しましょう。特に釣り船は竿や仕掛けを貸してくれる場合が多く、初めての方でも船長から釣り方を教わりながら楽しめます。釣り堀では既に仕掛けが用意されていて、タックルをそろえずにまずは釣りを体験できます。慣れてきたら徐々に必要な道具を自分で揃えていくのがよいでしょう。
地域別おすすめイカ釣り場
ここからは地域ごとにおすすめスポットを見ていきます。海域によって釣れるイカの種類や釣期が異なるため、それぞれの地域の特徴を把握して釣行計画を立てましょう。日本海側と太平洋側では海水温や潮流が違うため、同じイカでも時期がずれることもあります。
北海道・東北地方
北海道ではマメイカ・スルメイカ・ヤリイカが主なターゲットで、小樽港や石狩湾、函館港、苫小牧港などがよく知られています。これらの漁港では夏~秋にスルメイカ、秋~冬にヤリイカが釣れやすく、釣果が安定しています。東北地方では秋田や山形の日本海側でヤリイカが釣れ始め、秋にはロックな大型が狙えます。太平洋側では宮城や岩手の漁港で春から夏にスルメイカが好調です。
関東・甲信越地方
関東地方では神奈川県・千葉県の南房総エリアが代表的です。南房総の乙浜港や三浦半島の城ヶ島は実績豊富で、春・秋のシーズンにアオリイカがよく釣れます。東京湾内からも釣り船が出ており、木更津沖ではマルイカ、伊豆諸島(伊豆・新島周辺など)では夜釣りで大型アオリイカが狙えます。甲信越で海に面する静岡県伊豆半島はアオリイカ釣りで有名で、熱海・下田周辺でポイントが点在しています。
東海・北陸地方
東海・北陸では静岡伊豆・富士山系沿岸と新潟・金沢などが注目エリアです。静岡県の伊豆長岡や御前崎周辺、さらには伊豆半島南部ではアオリイカが複数釣れるスポットがあります。北陸では富山湾や越前海岸がヤリイカで知られ、冬場になると大型の群れが回遊します。石川県金沢港・富山新港周辺も実績が多く、エギングや泳がせ釣りで釣果が期待できます。
関西・中国・四国地方
関西・中国地方では、和歌山県串本や鳥取県境港が有名です。串本・日ノ岬周辺では春~秋にアオリイカ、瀬戸内海沿い(岡山県・広島県)では秋にマルイカが盛期です。四国では愛媛・香川の宇和海・鳴門海峡エリアが釣果例で、冬季のヤリイカが狙い目です。大阪湾沖でも年中釣れるポイントがあり、特にタコ釣り船がイカ狙いを兼ねることがあります。
九州・沖縄地方
九州では長崎県・佐賀県の沿岸が釣れ盛る地域です。壱岐・対馬、呼子周辺では冬~春にヤリイカが釣れ、福岡沖や熊本天草では夏場にケンサキイカ(スルメイカ)が好調です。沖縄本島や宮古島・石垣島など南西諸島では水温が高く、冬でもイカ釣りが可能です。沖縄周辺は本土より早く春イカ(アオリイカ)が回遊してくるため、冬季の釣行でヤリイカやアオリイカを狙ってみましょう。
イカ釣りに最適な季節や時間帯
イカ釣りでは時期や時間帯によって釣果が大きく変わります。日中と夜間では活性の差があり、潮流や気象条件でもアタリやすいタイミングが異なります。ここでは主要なイカの釣期と、昼釣り・夜釣りそれぞれのポイントを解説します。
イカの種類と釣れる季節
アオリイカ、ヤリイカ、スルメイカなどターゲットのイカは種類で活動時期が異なります。一般に春(4~6月)と秋(9~11月)はアオリイカの好シーズンで、特に春は大型が狙えます。ヤリイカは冬~春(11~3月)が旬で、中型から大型が期待できます。スルメイカ(ケンサキイカ)は夏~秋(7~10月)に数釣りが期待でき、場所によっては連日釣果が続くこともあります。地域差には注意し、北から始まる季節の移り変わりを確認しましょう。
昼釣りと夜釣り
夜釣りでは常夜灯や月明かりの効果でイカが寄りやすく有利ですが、薄暗い環境ではケガの危険もあります。夕暮れ時~夜8時頃の夕まずめはイカの捕食タイムで釣果が上がりやすいです。また、明るい昼間に釣るときは底の暗がりや岩陰にエギを通すのがコツです。初心者は明るいうちから釣り始め、暗くなる前に撤収するなど安全面にも配慮しましょう。
潮流や気象条件
イカは潮の動きに敏感で、潮が動いているタイミングで活動します。満潮前後の潮止まりや大潮のタイミングを狙うと効果的です。気象条件では雨や濁りは一概に悪いとは限りませんが、風速や波高には注意が必要です。風が強い日は波が高くなりやすいため安全第一で、可能なら風裏となる釣り場を選びましょう。
まとめ
以上のように、イカ釣りでは場所選びと釣行タイミングが釣果を大きく左右します。漁港や堤防では明暗の境目を狙い、磯や岩場では潮通しの良いスポットを探しましょう。また、時期や時間帯に合ったターゲットを選ぶことも重要です。初心者はまず足場の良い安全な釣り場で経験を積み、徐々に釣り場のバリエーションを広げましょう。この記事の情報を参考にして、ぜひ釣行計画を立て、釣果アップを目指してみてください。


