琵琶湖で狙う!モロコ釣りの最高の季節とは?

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滋賀県琵琶湖で狙うモロコ釣りは春の釣りの風物詩です。固有種ホンモロコは4月ごろ湖岸の浅場に群れを作り、集団で釣れる楽しみがあります。琵琶湖は古くから淡水魚の宝庫で、モロコはその中でも優れた食味で知られ、郷土料理にも活用されてきました。この記事では、モロコ釣りのベストシーズンや仕掛け選び、釣り方のコツを最新情報とともに解説し、初心者にも安心の基礎知識や釣り場でのマナーもお届けします。

琵琶湖で楽しむモロコ釣りの魅力

琵琶湖にはコイ科タモロコ属に分類されるホンモロコが生息しています。本来は琵琶湖固有の小型淡水魚で、体長は10cm前後。背中がやや黄色味がかった銀色で、群れを作って回遊するのが特徴です。タモロコという似た魚もいますが、ホンモロコは体側の黒い横帯が薄く、やや大きくなる点で見分けられます。

ホンモロコ釣りは群れ釣りの魅力が大きく、初心者でも楽しみやすい釣りです。数匹すくことでさえずった針に、次々と他の魚が食いつく入れ食い状態になりやすく、釣果を次々と伸ばせる点が人気。複数本の竿で広い範囲を探れば、簡単に数釣りを楽しめます。この魚特有の「群れを狙って釣る」手応えは、経験者にも新鮮な醍醐味となります。

また、ホンモロコは食材としても魅力的です。身は小ぶりながら上品な味わいがあり、春先は雌に卵が入っている個体も多いため食味が良いとされます。京都では「淡水のダイヤモンド」とも称され、素焼きや天ぷら、煮付けなどで食べられてきました。釣ったモロコをその場で炭火焼にして味わうなど、現地ならではの楽しみもあります。

モロコ釣りのベストシーズン

モロコ釣りのメインシーズンは春です。特に3月末から5月にかけて産卵期を迎え、モロコが浅瀬に大群で集まってきます。4月上旬~中旬ごろになると、琵琶湖の流入河川や湖岸付近で群れが厚くなり、初心者でも容易に釣果を挙げられる絶好のタイミングになります。水温が徐々に上昇し、桜前後の暖かい日差しが浅場に届き始める頃が狙い目です。

一方、秋から冬にかけても意外な好ポイントがあります。10月以降は水温が下がるにつれ、モロコが浅場に集まりやすくなります。産卵期の群れほど数は多くありませんが、涼しい気候の中でじっくり数釣りが楽しめる季節です。特に11月~12月の前半は釣りやすい時期で、水際に落ち葉がたまったような場所に腹をつける個体も多く観察されます。

ただし、釣りを計画する前には禁漁期間と漁業規則の確認が必須です。滋賀県漁連ではモロコの産卵保護のため、5月から6月初めまで湖域全体または一部河川で自主禁漁としています。地域や年度によって期間が異なることもあるので、釣行前に琵琶湖漁協などの最新情報をチェックし、規則を守って楽しみましょう。

琵琶湖のモロコ釣りスポット

モロコが釣れる場所は湖岸や小川の河口などがメインです。特に琵琶湖に注ぎ込む河川の流入地点は定番です。大同川や水門付近など、川の水が湖に流れ込む合流点は水深が浅く、春はモロコが遡って群れをなす好ポイントです。この他、菅浦や長浜周辺など、湖岸にヨシや水草が茂る箇所も狙い目です。

湖岸では、藻場や砂地、岩場といった水草や石が絡む浅瀬が特に良く釣れます。とくに水深1m未満のエリアで探るのがコツで、ホンモロコは葦原(ヨシ)やカヤックなどの藻に沿って集まる習性があります。夜明け前の薄暗い時間帯や、風の出始めで水面が波立つ時間帯もアタリが出やすいので、岸辺の変化を見極めて奥へ遠投するのがおすすめです。

ポイントを絞る際は周囲の状況を見ることが大切です。複数人で竿を並べることも多いので、よく釣れている場所や他の釣り人の様子を参考にしながら、なるべく魚の出やすい場所(例:水深が切り替わる場所、障害物周辺)を選びましょう。また人気スポットは混み合うことも多いので、安全な釣り座確保のためにも早めの現地入りがおすすめです。

必要なタックルと仕掛け

ボートではなく陸っぱりでも楽しめるモロコ釣りには、繊細なタックルが向いています。竿は渓流竿やヘラ竿の軟調子(全長3.6~5.4m程度)が一般的で、軽くて感度の高いものを選びます。道糸はナイロンの0.4号~0.6号程度、ハリスは0.2号~0.3号程度の細いラインを使い、ウキは小型で視認性の高いものが良いでしょう。狙うタナが浅いため、小さな玉ウキやトウガラシ型ウキをセットし、ほんのわずかなアタリも見逃さないようにします。

投げ釣り用のサビキ仕掛けは専用の市販品も出ていますが、自作することも可能です。複数の針(3~4本程度)を使い、2号~4号程度のナスオモリで遠投して待つスタイルです。針には1匹が餌を吸いやすいよう長めの枝針を使い、枝間は5cm程度にとります。仕掛け上部にナイロンの浮き(ブライトシモリ)を入れて仕掛けが立つようにすると、広範囲のタナを効率よく探れます。

エサには赤虫(アカムシ)が定番です。一匹をそのまま針に刺すほか、動きを良くしてアピール力を高めたい場合は2匹掛けにすることもあります。アカムシは水温が上がる時期でも元気が良いため安定したアタリが出せますが、夏場は餌取りが多い河川もあるので、紅サシ(赤いイトミミズ)や川虫を代用する場合もあります。

  • 竿:柔らかめの渓流竿やヘラ竿(3.6~5.4m程度)
  • 道糸:ナイロン0.4号~0.6号
  • ウキ:小型で高感度な玉ウキやトウガラシウキ
  • 針:タナゴ針(2号)や袖針(3号)
  • オモリ:極小のガン玉(00号~0号)や板オモリ
  • エサ:赤虫(アカムシ)※夏場は紅サシや川虫も

釣り方とテクニック

基本は竿を立てた置き竿でじっと待つスタイルです。群れが回遊してきたら、ウキが「スーッ」と持ち上がる微妙な当たりでもすぐ合わせるのがコツ。魚が餌をつつくスレ当たりに慌てて合わせるとバラシにつながるので、ウキが水中に沈むまでやや待つと良いでしょう。合わせた後は強く巻き上げず、タナゴ用の細い道糸なのでラインを巻きすぎると切れる恐れがあります。手元で魚を揺するようにして抜き上げると安定します。

タナ(ウキ下)を合わせるポイントは水深よりもやや深めです。群れが見つからない時は、ウキ下を10cm程伸ばしたり短くしたりしながら様子を見るのが基本です。また竿を複数本用意して沖と手前に投入し、群れのいる場所を素早く見つける釣り方も効果的です。一度アタリがあった方向に続けて狙うだけでなく、反応がない方の竿をあえて動かして違う角度から探ると魚に当たる可能性が高まります。

ウキ釣りと投げサビキでは釣り方に違いがあります。ウキ釣りは1匹ずつ静かに掛けていく方法なので、繊細なウキの動きに集中します。仕掛けがシンプルなため仕掛け作りも比較的簡単で、少しずつウキ下を変えながら深さを探ります。一方、投げサビキは群れを広範囲に一気に狙える効率重視の釣り方。竿は数本立てて待ち、ウキやアタリ鈴(アラーム)で回遊を待ちます。

釣り方 特徴
ウキ釣り ウキを見つめて繊細なアタリを取る釣法。一匹ずつ確実に掛けるため、少ないタックルで手軽に楽しめる。
投げサビキ釣り 複数の針を使い群れを効率的に狙う釣法。仕掛けを遠投して置き竿にし、ウキやアタリ鈴で回遊を待つことで一度にまとめ釣りが狙える。

釣りのマナーと注意点

山や川の釣り場とは違い、モロコ釣りでは漁協や自治体のルール遵守が特に重要です。先述のように琵琶湖や河川の一部では春先に禁漁期間が設けられています。県境や遊漁券対象エリアの境界など、「ここから此処まで」という看板が立っている場合もあるので、入り口付近の案内板を必ず確認しましょう。

足元の安全確保も忘れてはいけません。湖岸や河川のコンクリート護岸、堤防は朝露や藻類で滑りやすくなっています。長靴やフェルトソールのシューズで釣り座を固め、もしもの転落に備えて単独行動は避けた方が安心です。また、雨上がりで増水している河口部や大潮時の波高にも注意し、危険を感じたら無理せず釣りを中断してください。

ゴミや釣り糸を放置しないマナーも重要です。小型のモロコ仕掛けはハリ数が多いため、針やリーダーも細かく絡まりやすくなっています。使い終わった仕掛けや切れたラインは必ず持ち帰り、ウキやケース類もしっかり回収しましょう。周囲の釣り人や通行人に迷惑がかからないよう、釣り場では静かに幅を使って釣り座を構え、譲り合う心持ちで釣行してください。

まとめ

琵琶湖のホンモロコ釣りは春の産卵期が最も盛り上がりますが、秋から初冬にも意外な釣果が期待できる総合シーズンです。群れ釣りのため初心者にも釣果を伸ばしやすく、群れを見つければ数釣りを堪能できます。ただし、保護のための禁漁期間や禁漁区を必ず守ることが不可欠です。竿や仕掛けは繊細に、エサはアカムシを中心に準備し、タナ調整と置き竿でじっくり待つのがコツです。安全対策とマナーを守りつつ、最新の釣果情報を参考にポイントを選べば、琵琶湖のモロコ釣りを存分に満喫できるでしょう。