ブリ(鰤)は日本近海で狙える大型の青物で、その強烈な引きにより多くの釣り人を魅了します。
この記事では初心者にもわかりやすく、基本知識から仕掛けの選び方、釣り方のコツまで詳しく解説します。
釣期やポイント、タックル・ルアー選びはもちろん、実践的なテクニックも盛り込んでいるので、最新情報を取り入れた釣り方を学べます。
これを参考に次回の釣行でぜひ大物のブリを手にしてください。
ブリの釣り方の基本とコツ
ブリ釣りではまず、魚の特徴や海の状況をよく理解しておくことが重要です。
ブリは回遊性が高く、釣れる場所や時間が変化しやすい魚ですので、事前に釣果情報を確認して釣行計画を立てましょう。
仕掛けや餌の準備はもちろん、安全対策や装備の点検も忘れずに行い、万全の態勢で釣りに臨むと良い結果が得られます。
ブリの習性と行動パターン
ブリは大型の回遊魚で、成長とともに生息域や行動範囲が広くなります。
一般的に浅い沿岸域で生活を始め、成長すると沖合や深場に移動する習性があります。
活動が活発になるのは主に朝夕のマズメ時で、プランクトンが増える時間帯には捕食行動が活発化します。こうした習性を考慮して、釣行時間を選ぶことが重要です。
釣り場の選び方と準備
適切な釣り場選びも成果を左右します。磯場やテトラポッドのある港湾護岸、消波ブロック周りなど、潮通しがよく魚が集まりやすいポイントを探しましょう。
沖釣りでは魚群探知機やナブラ(鳥山)を目印にポイントを見つけます。当日の天候や海況、潮の満ち引きにも釣果が左右されるため、釣行前に必ずチェックしておきましょう。
安全対策とマナー
釣りを楽しむ上で安全対策とマナーも大切です。堤防や磯で釣りをする際は滑りにくい靴を履き、ライフジャケットを必ず着用しましょう。
夜釣りや悪天候時は特に注意が必要です。また釣り場ではゴミを持ち帰り、周囲の釣り人や環境に配慮してください。マナーを守って気持ちよく釣りを楽しみましょう。
ブリが釣れる時期とポイント
ブリの釣果は季節や地域によって大きく異なります。
一般的に春から夏にかけて沿岸域に寄り、秋から冬にかけて水深のある場所へ移動します。そのため、狙いやすい時期や釣り場は季節によって変わります。
この記事では季節ごとの狙い目ポイントと釣り方の併せ技について解説します。
季節別のブリ釣りベストシーズン
ブリは春から夏にかけて浅場に現れ、秋から冬にかけて深場へ移動します。
春は水温上昇に伴い小型のブリが沿岸に寄り、夏は成長した個体も加わって活性が高まります。
秋には大型ブリのベイト追いが活発になり、好釣期となる地域が多いです。冬は餌となる魚が深場に移るため釣りづらくなりますが、水深のある沖合や港湾で狙う方法もあります。季節ごとに最適な釣り方を選択することで効率よく釣果を上げましょう。
釣り場のポイントと潮流の見極め
ブリは潮通しの良い場所や潮目(潮のぶつかる境目)で釣れることが多く、潮流が集まるポイントを狙うのが基本です。
またベイトの集まりやすい場所、岩陰や地形変化にも注目です。河口周辺や港内の潮流、磯際の駆け上がりなども狙い目になります。釣行前には潮汐表を確認し、上げ潮・下げ潮それぞれで魚の活性が上がる時間帯を狙って釣ると効果的です。
ベイトフィッシュの重要性
ブリはイワシやアジ、イカなどの小魚やイカ類を主食とするため、餌となるベイトフィッシュが多い場所は好ポイントになります。
ナブラが立っているとブリが捕食態勢に入っているサインです。ナブラが見つかったら積極的に狙ってみましょう。また鳥山やフィッシュファインダーの情報からベイトの存在を確認するのも効果的です。ベイトの動きを把握することでブリの居場所が絞りやすくなります。
ブリ釣りに必要なタックル・仕掛け
ブリ釣りでは、魚のサイズや釣り方に合わせたタックル選びが釣果を左右します。一般的にはしっかりしたロッドと滑らかなドラグのリールが必要です。
ラインはPEラインの3~5号程度、リーダーは20~30ポンド前後を用意すると安心。ルアーや仕掛けも対象に合わせた強度のものを選びましょう。以下では具体的なタックル選びのポイントを解説します。
ロッドとリールの選び方
ブリの引きに耐えられる硬さと強度のあるロッドを選びます。ショアジギングの場合はパワフルなジギングロッドやキャスティングロッド、船釣りでは十分なベリーとバットパワーのある船用ロッドが適しています。
リールは巻き取り力とドラグ性能が重要で、5000~8000番程度の大型リールがおすすめです。特にドラグは滑らかに出るものを選び、大物が掛かってもラインブレイクしないようにしましょう。
ラインとリーダーの選び方
ラインにはPEラインを使い、3号(11lb)~5号(20lb)程度の太さが一般的です。強い潮流や大物を想定して、予備を含めて5号前後を用意するのも安心です。
リーダーにはフロロカーボンの30~50ポンドを使用し、PEとリーダーの結束には摩擦に強いノット(FGノットなど)を習得しておきましょう。リーダーは適度な長さ(1.5~3m)にすると、ブリのいるレンジまでルアーが届きやすくなります。
ルアー・仕掛けの選び方
ブリ釣りではメタルジグやプラグ、バイブレーションなど幅広いルアーが使われます。ルアーは状況に応じて重さや形状を変えることが大切です。例えば沖合で遠投するなら80~120gの重いジグを、磯場など近距離では40~60gのジグで操作性を重視します。浅場やライトタックルでは20~40gの軽いジグが使いやすいでしょう。
| 状況 | 推奨ジグウエイト | ポイント | 
|---|---|---|
| 遠投・沖合探り | 80~120g | 飛距離と沈降速度重視 | 
| 近距離・磯場 | 40~60g | 操作性重視、細かいアクション可 | 
| ライトタックル・浅場 | 20~40g | 食わせやすさ重視 | 
表のように、釣り場や状況に応じてルアーの重さを使い分けましょう。
ショアジギングで狙うブリの釣り方
堤防や磯など陸からメタルジグでブリを狙うショアジギングは、手軽に始められる大物攻略法です。
狙い方は、ルアーを遠投して一定のレンジまで沈め、ロッドをシャクリながらリトリーブしてブリにアピールします。重いジグを使い、しっかりと泳層まで沈めることが重要です。
以下に基本テクニックを紹介します。
ショアジギングの基本アクション
ショアジギングでは、まず大きくキャストした後にジグを沈ませてレンジを探ります。
ジグが沈んだらロッドをリズミカルにシャクリ、ラインを巻き取りながらアクションを与えます。動かし方はワンピッチジャークやロングジャークなど複数パターンを試し、ブリの反応が良いアクションを見極めましょう。
特にフォール時のヒラヒラ動く姿勢がバイトを誘発しやすいため、あえて細かく浮かせる動きを加えるのも効果的です。
ルアーの選択とキャスティング
ルアー選びは遠投性能と魚の反応力を考慮します。ナブラや鳥山がない場合は長距離を狙える重めのメタルジグ(100g前後)を選び、アクション重視で使用します。潮流や風が強い時は風下にバックスイングを大きく取れる重いジグが有利です。
またキャスティングの際は足元から遠くへフルキャストし、ラインが張った状態で回収できるよう気をつけることがコツです。
ナブラ撃ちの狙い方
ナブラが発生している場合はチャンスです。鳥山や跳ねる魚影を見つけたら、その周辺にルアーをキャストして広く探りましょう。
ナブラ周辺のブリは活性が高いため、軽快なシャクリを多用しながら早いリトリーブでアピールします。ナブラは移動する性質があるので、鳥山の動きに合わせてキャスト位置を変えると効果的です。
おすすめの釣り場と時間帯
ショアジギングは波風の影響を受けやすいですが、潮通しの良い磯場や消波ブロックの堤防が狙い目です。特に外海に面した先端付近は潮が速くベイトが溜まりやすいため有望です。
時間帯は早朝や夕まずめが基本で、日の出直後や日没前後は活性が高く魚が浮きやすい傾向にあります。ただし状況によっては昼間でも潮が裏返すポイントなどで釣果があるので、いろいろな時間帯を試してみましょう。
船釣りで狙うブリの釣り方
船釣りではさらに本格的なタックルと釣り方が必要になります。沖合に出て広範囲を探れるのが大きな利点で、深場を効率よく狙えます。船からはメタルジグによるジギングだけでなく、サビキで釣った小魚を泳がせる釣法(泳がせ釣り)も効果的です。
それぞれの方法には異なるタックルやコツがあるため、船上での基本的な釣り方を見ていきましょう。
船ジギングの基本とコツ
船ジギングでは重めのメタルジグを用い、船の下や周囲を探ります。船が定位置で仕掛けを落とす場合は、ジグを真下に落としきった後にシャクリを開始します。縦方向のワンピッチジャークやロングジャークによりアクションさせながら、落とす深さを変化させてブリを誘います。
ジギングで食わない場合はルアーの大きさやカラーを変えたり、小さなスパイラルフォールやフォールで弱ったベイトを演出したりして探ってみましょう。
泳がせ釣りのテクニック
泳がせ釣りではサビキなどで釣った活きアジやイワシをエサに使います。まず活きエサをジグヘッドやハリに上手く付けて水中で泳がせ、ブリが追ってきたら食わせます。リールを軽く巻きながらロッドをゆっくり上下させ、エサが自然に漂うようにアクションを加えます。
エサを捕食するまで焦らずやさしく待つことが重要で、魚が喰った感触を逃さずにアワセを入れましょう。
船上でのポイントとマナー
狙うポイントは船長の指示ダナに従いましょう。魚群探知機があればベイトやブリの群れを探し、指示されたレンジで仕掛けを操作します。また船上では他の釣り人との仕掛けの絡みを避けるため、周囲の状況をよく見て誘い動作を行いましょう。
釣り座は交互に使うなどマナーを守り、船酔い対策や救命具の着用など安全面にも注意して釣りを楽しんでください。
まとめ
ブリ釣りは釣れる魚の中でも最もエキサイティングなターゲットの一つです。この記事で紹介した基本やテクニック、タックル選びを参考にすれば、釣果が大きく向上するでしょう。
季節や釣り場に合わせて戦略を立て、天候や潮を見ながら釣りをすること、そして安全対策を常に心掛けることが重要です。
初心者の方もベテランの方も、最新の情報と正しい知識で準備をし、次の釣行でぜひ大物のブリを狙ってみてください。

 
  
  
  
  
